1億2702万分の一(平成27年1月1日現在)
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曽野綾子さんのコラムはどう読むべきか

作家の曽野綾子さんのコラムが今、問題になっています。


■曽野綾子さんの発言は問題なのか

詳細は他のメディアなどでも散々記事になっているのでここでは割愛しますが、私は今回のことがなくとも、曽野綾子さんは社会的、政治的な問題は不向きと考えます。
今さら曽野綾子さんのコラムなど、問題にすべきとも思いません。

なぜなら曽野綾子さんは「文学の人」だからです。

文学はときに、反社会的・反道徳的でなければならないものです。
反道徳的であればあるほど、名作と呼ばれたりもするほどです。
そんな世界の人に、社会的問題を扱わせるのが不適当なだけです。

曽野綾子さんは、その豊かな才能と引き換えに、いくつかの良識、良心、視点が欠落されているのだろうと思います。

以前に問題となった「二次方程式を解かなくても生きてこられた。二次方程式は社会にでて何の役にも立たないので、こんなものは追放すべきだ」という発言にも、良識の欠如が見られます。

普段使っている椅子、テーブル、自動車、住んでいる家… あらゆるものが数学なしに存在しません。
数学があったからこそ生まれたものに、囲まれながら、世話になりながら、「自分が数学なしで生きてきた」という個人体験を社会全体に適用しようとしています。

あまりにも幼い発想です。
しかしこの幼さゆえに文学の世界で生きてこられたのだろうと思います。

曽野綾子さんの発言は、おそらく「曽野綾子という個人」ではなく、ある作品の「曽野綾子という登場人物」という見方をするべきなのではないでしょうか。
あのコラムは個人の思い入れを存分に表出させた「文学作品」だったのです。

■曽野綾子さんの発言はアパルトヘイトを指しているのか

断言しますが、アパルトヘイトを指しています。

「もう20~30年も前に南アフリカ共和国の実情を知って以来、私は、居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに分けて住む方がいい、と思うようになった。」



「アパルトヘイト政策の成果を見て、分けて住む方がいいと思うようになった。」と書いてあります。
これはアパルトヘイトの成果を見た経験から、それを肯定しているという解釈以外ありません。

曽野綾子さん自身は「居住を分けた方がよい」という主旨が先にあって、その結論に至った経験が偶然アパルトヘイト政策によるものだったという認識なのでしょう。

しかし、こんな理屈は社会的には通りません。

本人が「分かれて暮らしたい」と希望しているのなら問題ありませんが、制度として強制しようというのです。
これはアパルトヘイトと実質的に変わりません。

 爾来、私は言っている。
「人間は事業も研究も運動も何もかも一緒にやれる。しかし居住だけは別にした方がいい」



そんなこと、他人に言われる筋合いはありませんよね。


■曽野綾子さんの反論の残念さ

この件で一番驚き、しかも残念に思ったのは、曽野綾子さんの反論です。

曽野綾子が人種差別(アパルトヘイト)肯定コラムに「あの記事に間違いはない」と明言、産経も容認 | BUZZAP!(バザップ!)
曽野綾子は金曜日、ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に対しこのコラムのことで議論するつもりはないと回答した。「もし記事に誤りがあれば私は訂正します。私も人間ですから間違うこともあります。しかし、あの記事に間違いはありません」



曽野綾子さん、あなたは文学の人でしょう。
自分の意思に反して、読者が自分の意図しない理解を示した。
これは売文家として、自分の力量を無さを嘆くとともに、読者の理解を受け入れるべき場面ではないですか。

これでは誰も理解してくれませんし、受け入れもしてもらえないでしょう。

曽野綾子さんは文学の人ですらなくなり、ただの人ですらもなくなっているのですか。

【 2015/02/16 (Mon) 】 社会 | TB(0) | CM(2)
ブロゴスから来ました!

なるほど、曽野綾子さん、そんな記事を書かれてたんですか

カトリックながら古風な考え方の作家さんと思って好感を持っていただけに残念かなあ

アメリカだと自然に、白人と黒人の住む地区が異なってくるというのは聞いたことがありますが、強制は違いますもんねえ

ではでは、またコウモリ様のブロゴスでの鋭い突っ込み期待しています(笑)

ちなみに、恥ずかしながらまだROM専です(笑)
【 2016/02/17 】 編集
Re: タイトルなし
コメントありがとうございます!

突っ込み、鋭いですかねえ…

唯一の正解は「考え続けること」を信条にのらりくらりやっております。

BLOGOSでもコメントいただけますと幸いです。

またよろしくお願いいたします。


【 2016/02/18 】 編集
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